100本目
ゼルダの伝説(1986年2月21日/ファミコン ディスクシステム)— 開発秘話・当時の小ネタ全部載せ
本命は、発売の直前に使えなくなった。
🎮 ゼルダの伝説(1986年2月21日/ファミコン ディスクシステム)を覚えてる?
『ゼルダの伝説』とは? 発売日・スペック早見
| 発売日 | 1986年2月21日 |
|---|---|
| 機種 | ファミコン ディスクシステム |
| 発売元 | 任天堂 |
- あのタイトル曲が“代役”になった一部始終
- 当時の小ネタ、全部で36個
- そして36番。クリア後の「裏ゼルダ」が生まれた、本当のきっかけ
あの曲は、代役だった
タイトル画面で流れる、誰でも口ずさめるあの曲。本命はラヴェルの『ボレロ』だった。ファミコン向けの編曲まで終わっていて、かなり長いあいだそれが流れていたという。 ところが完成直前、著作権がまだ生きていると判明する。宮本茂は「調べたら没後49年11か月で、あと1か月で切れると分かった。でもそこまで待てるとは思えなかった」と振り返っている。ディスクシステム本体の発売日は動かせない。 そこで近藤浩治が徹夜した。ゼロから書いたのではなく、ゲームの中でもう鳴っていた曲を、イントロ用に作り直した。宮本はこの曲を「マカロニ・ウエスタンの音楽みたいで、なにより勇気を感じさせる。冒険に出るときに流れる曲として完璧だ」と評している。 間に合わせで生まれた代役が、40年、シリーズの顔になった。そしてその曲を書いた人は2024年、アメリカのゲーム業界の殿堂に入っている。
ここが、40年の起点だった
ゼルダの伝説(1986・ディスクシステム)→ リンクの冒険(1987・ディスクシステム)→ 神々のトライフォース(1991・スーパーファミコン)→ 時のオカリナ(1998・ニンテンドウ64)→ ブレス オブ ザ ワイルド(2017・Switch)→ 知恵のかりもの(2024・Switch)。 2本目までディスクだったことも、38年かけてゼルダ本人が動かせるようになったことも、ここから始まっている。
『ゼルダの伝説』の当時の小ネタ36連発
- 正式表記は『THE HYRULE FANTASY ゼルダの伝説』。実はシリーズ名として続ける予定だったが、2作目以降で消えた。なぜ消えたのか開発者本人たちも覚えていない。シェア
- 最初の仕様書は1985年2月1日付。宮本茂がコピーできる電子黒板に書いたもの。シェア
- その時点の呼び名は「アドベンチャー」。資料には「アドベンチャーマリオ」の表記も残っている。シェア
- 初期仕様書の敵の名前は「八戒」「牛魔王」「タコ」「目玉」など、機能を示す仮名だった(西遊記由来の名前が混じっている)。シェア
- 『スーパーマリオブラザーズ』と並行開発。着手はゼルダのほうが先だったが、ディスクシステムを待つ都合でマリオを先に仕上げた。シェア
- 音楽の発注書の日付は9月27日。『スーパーマリオブラザーズ』発売(9月13日)の2週間後だった。シェア
- その発注書は他の欄も雑で、洞窟は「短いBGM」、命の泉は「ファンファーレ、キラキラ」の一言だけ。シェア
- ゲーム中の文章がカタカナだけなのはメモリ容量の都合。「ヒトリデハキケンジャ コレヲ サズケヨウ」。シェア
- 「ミンナニ ナイショダヨ」は宮本茂が自分で書いたコピー。二重の意味がある=ルピーがもらえることを友達や家族に内緒、そして敵であるモリブリンが仲間を裏切っているから内緒。シェア
- ルピーの名はインドの通貨ではなく「ルビーのようでかわいい響き」から。シェア
- ハイラルは当初、世界名ではなく「地方の名前」として付けられた。シェア
- リンクは左利き。パッケージイラストの時点からその設定。シェア
- 持てるルピーは255まで。それ以上は一切カウントされない。シェア
- ライフが最大のときだけ、剣からビームが出る。シェア
- 爆弾の爆風で自分はダメージを受けない(後のシリーズでは受ける)。シェア
- 爆弾で扉を壊して入ると「ドア ノ ドウリョウ ヲ ハラエ」と言われ、ルピーを強制的に取られる。シェア
- LEVEL5のボス・デグドガは、笛を吹くと縮んで攻撃が通るようになる。シェア
- 初代に「マスターソード」は存在しない。最強はマジカルソードで、マスターソードは1991年『神々のトライフォース』から。シェア
- ポルスボイスは2コントローラーのマイクに声を入れると一撃で倒せる。海外NES版は本体にマイクがないため攻略法が変更された。シェア
- プレイ中にSTARTでサブ画面を出し、2コントローラーの「上+A」を同時に押すとセーブ/終了画面へ行ける(死ぬまで待たなくていい)。シェア
- 名前を「ZELDA」と入力すると、1度もクリアしていなくても最初から裏ゼルダで始められる。シェア
- ディスク版の初期バージョンには、本来ハシゴが必要な位置の命の器を、竜巻を使って先に取れる地点がある。シェア
- オープニングの最後に出る「詳しいことは本を見てください」は、500円の書き換えで手に入れた人にも“買った証”を残したくてミニブックを作ったから。シェア
- 海外版は説明書ではなくヒント付きマップが同梱。宮本茂は封をして「最後の手段にしてください」と書いたが、本人いわく「でも、みんな封を破るんですよ」。シェア
- ディスク版の音はRAMアダプタに追加された拡張音源を使っている。1994年のロムカセット版では使えず、タイトル曲の音色が変わり、フォントも変更された。シェア
- その1994年のロムカセット版は、タイトルが『ゼルダの伝説1』に改題されている。シェア
- 移植の系統は分かれている。GBA『ファミコンミニ』と3DSバーチャルコンソールはロムカセット版ベース、国内ゲームキューブ『ゼルダコレクション』はディスク版ベース。シェア
- 『ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説』(2021年・35周年)は日本のディスク版と海外NES版の両方を収録。音・フォント・敵の配置の違いを1台で比べられる。シェア
- 2018年10月10日、Nintendo Switch Onlineに『ゼルダの伝説 お金持ちバージョン』がサプライズ追加された。最初からルピーと強い装備を大量に持っている。シェア
- 発売当時、ファミマガ誌上で宮本茂と手塚卓志による謎解き質問コーナーが連載されていた。シェア
- 『ファミ通』創刊号では、ディスクシステム発売記念として2ページにわたり特集された。シェア
- ディスクの書き換えサービスは2003年9月まで続いた。シェア
- 2021年7月、未開封品が87万ドル(約9600万円)で落札され、当時のゲームソフト史上最高額になった。ただし出品されたのは日本国外向けのロムカセット版でディスク版ではなく、しかも2日後に『スーパーマリオ64』が1億7200万円で記録を更新している。シェア
- 2026年2月21日で発売40周年。ディスクシステム本体も同じ日が40周年だった。シェア
- 実写映画が2027年5月7日公開予定。シェア
- クリア後の「裏ゼルダ」は、開発中のミスから生まれた。ダンジョン用に用意されたデータ領域の半分しか使われていないことが判明し、宮本茂は作り直させるのではなく「残り半分で、もう一組ダンジョンを作ろう」と決めた。シェア
『ゼルダの伝説』はいま遊べる?(Switch Online・中古相場)
Nintendo Switch Online(ファミリーコンピュータ)に収録=あり。アーケードアーカイブス=なし。ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータに内蔵=あり(本体は生産終了)。
公式で遊べる2つは、どちらもディスクシステム版。ロムカセット版とは鳴っている音色が違う。
『ゼルダの伝説』の都市伝説・噂(裏取りなし枠)
情報元・参考資料
- 任天堂「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ 発売記念インタビュー 第4回 ゼルダの伝説篇」
- 任天堂「社長が訊く『ゼルダの伝説 大地の汽笛』」番外篇
- 任天堂公式サイト・取扱説明書
- ゲーム&ウオッチ公式トピックス
