121本目
セクロス
1986年5月15日・ファミコン|開発秘話・当時の小ネタ全部載せ
このソフトのために書かれたのに、一度も日の目を見なかった曲がある。それが36年後、まさかの形でよみがえった
🎮 セクロス(1986年5月15日/ファミコン)を覚えてる?
目次
『セクロス』とは? 発売日・スペック早見
| 発売日 | 1986年5月15日 |
|---|---|
| 機種 | ファミコン |
| ジャンル | バイク型シューティング |
| 発売元 | 日本物産(ニチブツ) |
| 型式 | NBF-SE |
| 定価 | 4,900円(当時) |
バイクで突っ走る横スクロールシューティング。ショットと体当たりで敵を倒し、取り残された人を拾って得点を稼ぐ。原作は1984年のアーケード『セクターゾーン』。
- ショットを撃つだけでもエネルギーが減る。連射すればするほど、自分で燃料を減らすことになる。
- 恐竜の化石を壊すと、中からピルプル星人が出てくる。倒すとボーナス点。
- 面セレクトの裏技もある。2コンの左+Aを押したまま、1コンのA・Bを押す回数で面を指定できる。
そして8個目。任天堂公式が本当にやった、あるファミコン投票企画に、セクロスの名前が入っていた。順位まで、ちゃんとついている。
『セクロス』の開発秘話——真相はこうだった
サムネで言った「BGMに驚きの裏話」というのは、FC版セクロスのために作られたのに一度も日の目を見なかった試作曲が、36年後に生き返った、という実話のことだ。
残っていた理由は単純で、作曲を担当した吉田健志さん本人が、開発当時ニチブツのサウンドルームで、資料用のカセットテープにこっそり自主録音していたから。この音源は2022年6月発売の公式CD-BOX『Nichibutsu Shooting Sound Box』のDISC9「秘蔵未公開音源 発掘盤」に、「セクロス スケッチ集」として試作曲19曲がまとめて収録され、36年ぶりに日の目を見た。
吉田健志さんは『テラクレスタ』などを手がけた、いわゆる”ニチブツサウンド”の作曲者のひとり。発売元の日本物産は2015年に解散し、ソフトの版権はハムスターへ引き継がれたが、開発中に生まれたこの試作曲だけは会社の資料としてではなく本人の手元に残っていた。だからこそ36年後、公式の形で世に出すことができた。
『セクロス』の裏技・当時の小ネタ8連発
- ショットを撃つだけでもエネルギーが減っていく。連射すればするほど、自分で燃料を減らすことになる。シェア
- 恐竜の化石を壊すと、中からピルプル星人が出てくる。倒すとボーナス点がもらえる。シェア
- コンティニュー裏技がある。ゲームオーバー後にAボタンを押しながらSTARTを押すと、続きから再開できる。シェア
- 面セレクト裏技もある。2コンの左+Aを押したまま、1コンのA・Bを押す回数で面を指定できる。シェア
- 1周クリアすると、画面に「GET TO PET」という謎のメッセージが表示される。シェア
- 2026年4月、『コンソールアーカイブス セクロス』としてSwitch2/PS5で復刻された(800円)。2021年配信の『アーケードアーカイブス セクターゾーン』はAC版なので別物。シェア
- 原作アーケード版『セクターゾーン』は、1981年の同社作品『フリスキー・トム』の基板を流用する形で企画されたシェア
- 任天堂公式「ファミコン国民投票」の「4文字のタイトルといえば?」(2024年)というお題で、セクロスは6位・得票率5.8%だった(1位はゼビウスの17.5%)。シェア
『セクロス』はどんなゲーム? ルールと遊び方
舞台は惑星コルラ。高度な文明を持つペトラ人と、凶暴なバスラ族が暮らしていた。数で勝るバスラ族が戦いを仕掛け、武器を持たないペトラ人は地下へ追いやられる。地上に取り残された仲間を助けるため、救助用の小型ホバーリングバイクで出撃する、というのが物語だ。
各ステージはスタートからゴールまで走り抜ければクリアになる。敵キャラクターや一部の障害物はショットで壊せる。敵のバイクは体当たりで弾き飛ばせるほか、地形にぶつけて倒すこともできる。自分が敵や敵弾、地形に触れるとミスだ。
画面のエネルギーは、走っているだけでも、ショットを撃っても減っていく。途中のエネルギーカプセルで半分ほど回復できるが、ステージをクリアしても自動では回復しない。エネルギーが尽きると操作が効かなくなり、バイクは前へ進み続けるだけになってしまう。
得点の仕組みと「救出するほど苦しくなる」ジレンマ
コース上のペトラ人には触れるだけで救出でき、1人につき100点。さらにステージクリア時には、乗せている人数に応じて1人500点のボーナスが入る。8人を続けて救出できればパーフェクトボーナスとして8000点が加算される。
ところが、救出した人数が増えるほどエネルギーの減りが速くなる。5人乗せた時点で消費は2倍だ。点数を狙って乗せるほどエネルギー切れの危険が増し、カプセルを取り逃すとたちまち苦しくなる。どこまで救出を欲張るかの判断が、このゲームの駆け引きになっている。
敵バイクの倒し方でも点数が変わる。体当たりで壊すと500点、ショットで壊すと800点。アイテムや敵の砲台を壊したときにも点が入り、フィールドに引かれた縦線を通過していくことでも得点が刻まれる。
原作アーケード版『セクターゾーン』との関係と当時の評価
原作は1984年7月に稼働した日本物産のアーケードゲーム『セクターゾーン』。横スクロールのゲームとしては珍しい縦長の画面で、斜め上から見下ろす構図を採っていた。奥ほどゆっくり、手前ほど速くスクロールさせて、立体的な奥行きを出している。この仕組みは翌1985年の同社作品『マグマックス』にも受け継がれた。
アーケード版では奇数面が高速スクロールで敵バイクとの競り合いが中心、偶数面は低速スクロールで砲台の弾をかわしながら攻撃する面になっている。救出した人数が多いと、アーケード版ではバイクの動きそのものも遅くなる。ファミコン版のスタッフはプログラムが山本廣、音楽が吉田健志とされる。
アーケード版の企画とディレクションを担当したのは山下要介。のちに『マイティガイ』(1986年)や『超時迷宮レジオン』(1987年)なども企画している。ファミコン版は320キロビットのROMカセットで、北米ではFCIから『Seicross』の名前で発売された。
当時の評価は中くらいだった。『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による通信簿は、30点満点中15.51点。項目別ではキャラクタの3.32が最も高く、オリジナリティの2.20が最も低い。同誌の別冊カタログでは、速さが並みではないバイクアクションとして紹介されている。
編集部のひとこと
タイトル画面で2コンのA・B・左を押したまま、1コンで上・上・下・下→スタート。無敵になれるじゃん!
『セクロス』は移植で付けた名前じゃないのよ。海外向けアーケード版の名前が先。説明書に書いてあるわ
人を助けるほど点は増えるけど、燃費が悪くなるんだ。クリア画面の一覧に触ると、また回収できるんだよ
『セクロス』はいま遊べる?(Switch Online・中古相場)
- Switch2/PS5:『コンソールアーカイブス セクロス』(FC版そのもの・800円)
- Switch/PS4:『アーケードアーカイブス セクターゾーン』(AC版・838円/837円)※AC版なのでFC版とは別物
- Windows:プロジェクトEGG(550円)
『セクロス』の都市伝説・噂(裏取りなし枠)
情報元・参考資料
- GAME Watch
- 4Gamer
- 任天堂 ファミコン国民投票
- ゲームカタログ@Wiki
- FC版取扱説明書
- Wikipedia『セクロス』
- ファミ通.com『アーケードアーカイブス セクターゾーン』配信記事
- Game*Spark『セクロス』コンソールアーカイブス配信記事
調べるときに参照したページ
- Wikipedia日本語版「セクロス」
- ファミ通.com『PS4/Switch『アケアカ セクターゾーン』6月17日より配信開始。敵の攻撃を退けながらペトラ人を救出するシュー…』
- Game*Spark『往年の名作横スクSTG『セクロス』コンソールアーカイブスで復活へ―スイッチ2/PS5向けに4月9日配信開始』
