106本目
マグマックス
1986年3月19日・ファミコン|開発秘話・当時の小ネタ全部載せ
この合体ロボ、5億個の“アレ”に化ける。
名前は忘れても、遊んだ感触は残ってる。
🎮 マグマックス(1986/日本物産) を覚えてる?
目次
『マグマックス』とは? 発売日・スペック早見
| 発売日 | 1986年3月19日 |
|---|---|
| 機種 | ファミコン |
| 発売元 | 日本物産(ニチブツ) |
- この地味な名作の企画者が、のちに何を生んだか
- 3周クリアで画面に出た“ある文字”と、当時の懸賞
- 箱絵と中身のギャップ、通称「箱絵詐欺」の真相
『マグマックス』の開発秘話——真相はこうだった
1986年3月19日、日本物産(ニチブツ)がファミコンに初めて出したのが、この『マグマックス』。アーケードからの移植で、戦闘機がパーツを拾って合体し、巨大ロボになりながら進む横スクロールシューティングだ。
そして今回いちばん伝えたい話は、ゲームの中ではなく、これを企画した人のその後にある。
企画・デザインを担当したのは藤原茂樹さん。もともとは漫画家を目指して、藤子不二雄先生のアシスタントをしていた人だった。ニチブツで『マグマックス』『テラクレスタ』などを手がけたあと、会社を離れてもゲーム作りを続け、『ボンバーマン』シリーズにも深く関わっていく。
その藤原さんが、のちに玩具の企画へ広がっていくなかで大事にしたのが、“キャラクター商品を出すだけでは面白くない。親世代が知っている昔の遊びを、今の技術で蘇らせる”という発想だった。この考え方が、やがて世界中の子どもを夢中にする競技コマ『ベイブレード』へとつながっていく。ベイブレードは第1世代から数えて、世界80以上の国と地域で累計5億6000万個以上(2025年9月時点・タカラトミー発表)。あの遅い戦闘機の1本が、こんな遠くまで転がっていったわけだ。
『マグマックス』の当時の小ネタ10連発
- 箱絵は重厚でリアルな頭身の合体ロボ。実際のドット絵はずんぐりしていて、ファンから半ば愛情を込めて「箱絵詐欺」と呼ばれた。シェア
- 自機の移動がとにかく遅い。スピードアップのアイテムが存在せず、あの鈍足は最後まで“仕様”のまま。シェア
- 地上と地下、2つの視点を行き来する構造。地下は横視点で弾が避けにくく、あえて地上に留まる駆け引きがあった。シェア
- 1周は森林・砂漠・海・機械都市の4エリア。4面のボスを倒すと、また1面へ戻る無限ループ制。シェア
- パーツは同じ物を2つ取れない仕様。取り終えたパーツは、その場に置いていくことになる。シェア
- 作曲は山田良一さん。シューティングらしからぬ、コミカルで妙に耳に残るBGMが名物。シェア
- ボスの怪奇メカ・バビロン。後年「メカキングギドラみたい」と言われるが、映画のメカキングギドラは1991年で本作より後。似ているのは“あと付け”で、因果は逆。シェア
- アーケード版とファミコン版は別物として扱いたい。地面の滑らかな遠近スクロールはアーケード版の持ち味で、ファミコン版では省略されている。シェア
- 遊びたい人へ。ファミコン版そのものは「コンソールアーカイブス」(Switch2/PS5)で配信中。アーケードアーカイブスで配信されているのはアーケード版なので、そこは分けて考えてほしい。シェア
- そして最大の小ネタ。3周クリアして4周目に入ると、得点表示の上に『MEIGETSU』という文字がしばらく表示される。当時はこれをハガキでメーカーに送ると、プレゼントがもらえるキャンペーンが本当にあった。ただし“MEIGETSU”の意味も、賞品の中身も、当選者の証言も、いまだにはっきり分かっていない。シェア
『マグマックス』の遊び方 合体パーツの種類と効果
物語の舞台は、異星のコンピューター「バビロン」に支配された世界。プレイヤーは可変メカ「マグマックス」の戦闘機を操り、面のあちこちに落ちているパーツを拾って合体しながら進む。パーツは上半身(頭部)、下半身(脚)、波動ガンの3種類だ。
合体すると最初の戦闘機は腰の部分になり、正面へのショットを受け持つ。上半身が付けば斜め下へのショットが加わり、地下では正面上を撃つ形に変わる。下半身は正面下へのショットを足し、前に進むときの足さばきも速くなる。波動ガンは上半身があるときだけ取れる装備で、地上では正面に威力の高いレーザーを伸ばして特定の障害物も壊せる。地下では敵を貫く火の玉になり、まとめて倒すとボーナスが入る。
パーツは鎧の役目も果たす。ひとつでも装備していれば、被弾してもそのパーツが壊れるだけで1回は耐えられる。ただし合体するほど機体は大きくなり、当たり判定も広がる。強くなるほど弾に当たりやすくなる、という釣り合いがこのゲームの味だ。
地上ルートと地下ルート 『マグマックス』攻略のコツ
面の途中にあるワープホールを使うと、地上と地下を行き来できる。2つのルートは並行して続いていて、どちらを進んでも先へ行ける。地上は斜め上から見下ろす視点、地下は真横から見る視点で、同じパーツでも攻撃の向きが変わる。
ファミ通の番組記事は、地上を進むのがコツだと紹介している。地上には敵を巻き込んで高得点を狙える多重砲があり、地下は難しい代わりに岩のツララを落として敵を倒すと高い点がもらえる仕掛けがある。点を稼ぐか安全を取るかで、ルートの選び方が変わってくる。
ボスの怪奇メカ・バビロンは2面と4面の終わりに現れ、地下ルートでは見た目が少し違うバビロンが待つ。面と面のあいだにデモは挟まらず、森林から機械化都市までの1周がひと続きで流れていく。
アーケード版『マグマックス』とファミコン版の評価
アーケード版の稼働は1985年3月18日で、ファミコン版のほぼ1年前になる。1〜2人の交互プレイで、手前が広く奥が狭い独特の視点が特徴だった。ファミコン版は320キロビットのROMカセットに収められ、米国では1988年10月にFCIから発売された。1987年には欧州でアムストラッドCPC、コモドール64、ZX Spectrumにも移植されている。
評価は媒体によって幅がある。英国誌『Computer and Video Games』はコモドール64版に10点満点中9点をつけた。一方、ファミコン版は『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票で30点満点中15.44点と控えめだった。2026年のファミ通の番組記事は、ファミコン版を難度がマイルドで遊びやすくなった移植として紹介している。
近年は遊べる場所も増えた。ファミコン版は2015年にWindows向けのプロジェクトEGG、2016年にWii Uのバーチャルコンソールで配信された。アーケード版は2015年にPlayStation 4、2020年にNintendo Switchのアーケードアーカイブスで復刻され、2026年5月7日にはファミコン版がコンソールアーカイブスとして税込800円で配信された。
『マグマックス』はいま遊べる?(Switch Online・中古相場)
コンソールアーカイブス(Switch2/PS5)でファミコン版が配信中。ほかにプロジェクトEGG(Windows)でも遊べる。実機・互換機でもプレイ可能。
『マグマックス』の都市伝説・噂(裏取りなし枠)
情報元・参考資料
- ゲーム文化保存研究所(IGCC)
- GameFAQs
- ハムスター公式
- タカラトミー公式
- ファミコンゲームカタログ ほか
- Wikipedia『マグマックス』
- ファミ通.com『俺たちのアケアカ』第221回告知記事(2026年5月20日)
調べるときに参照したページ
