87本目
1942
1985年12月11日・ファミコン|開発秘話・当時の小ネタ全部載せ
ゲーセンでは、間違いなく"神ゲー"だった。
なのに家に持ち帰った瞬間、多くの子が言葉を失った——なぜ?
🎮 1942(1985年12月11日/カプコン・ファミコン)を覚えてる?
目次
『1942』とは? 発売日・スペック早見
| 発売日 | 1985年12月11日 |
|---|---|
| 機種 | ファミコン |
| 発売元 | カプコン |
『1942』の開発秘話——真相はこうだった
ゲームセンターで一世を風靡した縦スクロールシューティング『1942』。お年玉を握りしめて家庭用を買った子どもたちを待っていたのは、処理落ち・ちらつき・消えたBGM——“別物”だった。その理由は、カプコンが自社で作ったのではなく、下請けの「マイクロニクス」が移植を担当していたから。なのに説明書は「ゲームセンター用とほとんど同じ」と言い切っていた。これが後に「カプコンのファミコンは地雷」と語られる時代の、原点になった。
『1942』の当時の小ネタ11連発
- カプコンがこの1942に付けた商品コードは「CAP-19」。自社ブランドで出した"はじめてのファミコン"だった。シェア
- 全32面をクリアしても、待っているのは短い「CONGRATULATION」表示だけ。そのままゲームオーバー扱いで、豪華なエンディングは無い。シェア
- 赤い編隊を全滅させると出る「Pow」は6種類。どれが出るかは編隊の"飛ぶコース"で先読みできる(説明書に軌道図が載っている)。シェア
- 自機が双胴の「P-38」になったのは、開発中の別の機体だと敵機と見分けにくかったから。"上から見たときの分かりやすさ"を優先した形。シェア
- 「宙返り(とんぼ返り)」は敵弾に追い詰められた時の緊急回避。使用中は無敵だがショットは撃てず、回数制限つき。残して着艦するとボーナス。シェア
- その宙返りの残り回数表示は「L」ではなく「R」。ディレクター曰く「LOOPのLより、Rの方が見栄えが良かった」から。シェア
- 左右に付く僚機(サイドファイター)は、ナムコ『ギャラガ』のデュアルファイターを意識した設計(原作アーケードの開発談)。シェア
- 風車が回る「弥七(やしち)」は、『ソンソン』などカプコン初期作に何度も登場する共通のボーナスキャラ。シェア
- 原作アーケードのディレクターは岡本吉起。日本のメーカーが"米軍機で日本軍と戦う"設定には、当時は苦情も来たという。シェア
- 2024年、イギリスのAVI-8がカプコン公認の腕時計「Capcom 1942」を発売(各モデル1000本限定)。40年越しのコラボ。シェア
- 【最大の小ネタ】画面を覆うあの巨大ボスの名は「亜也虎(あやこ)」。由来はカプコンのサウンド担当だった女性社員「森安也子(もり あやこ)」さん。「デカいの、出すか」と、その名を巨大な機体に付けた——と語られている。シェア
『1942』はどんなゲーム? ルールと遊び方
操作は移動と2つのボタンで、片方がショット、もう片方が宙返りだ。地上の標的は無く、敵はすべて飛行機。ザコは1発で落ちるが、中型や大型の機体は何発も撃ち込まないと落ちない。同じ形で緑と灰色の機体がいる場合は、灰色のほうが硬い。
ステージは全32面で、4面ごとに戦場が変わる。ミッドウェイから始まり、マーシャル、アッツ、ラバウル、レイテ、サイパン、硫黄島と進み、最後の29〜32面が沖縄だ。面をクリアするたびに、その面で敵をどれだけ落とせたかという撃墜率が表示され、率に応じたボーナス点が入る。
宙返りは使える回数に限りがあり、面をクリアすると残り回数1回につき1000点が入って回数が元に戻る。つまり使わずに済めばそのまま点になる。ピンチで使うか、温存して点に変えるかの判断が毎面ついて回る。
敵機は日本海軍の軍用機をモチーフにしているが、名前はすべてゲーム独自のものだ。全面に出てくる灰色の戦闘機「黒電」は自機の動きに合わせて向きを変え、ロケット戦闘機「フクスケ」は画面下から高速で飛び出し、きりもみしながら向かってくる。中盤以降は中型機「清」が横一列に並び、壁のように迫ってくる。
Powアイテムの効果と、点を稼ぐ仕掛け
赤い編隊を全滅させると出るPowには、次のような効果がある。ショットが4連装になって攻撃の幅が広がるもの、画面上の敵を全滅させるもの、左右に僚機が付くもの、しばらく敵が弾を撃たなくなるもの、宙返りが1回増えるもの、残り数が1機増えるもの、そして1000点が入るもの。色と効果の組み合わせは、アーケード版とファミコン版で一部入れ替わっている。
左右の僚機サイドファイターは攻撃の幅を広げてくれるが、そのぶん自機全体の当たり判定も大きくなる。僚機は左右別々に、敵や敵弾に当たると消える。自機がやられると両方とも失う。一方で中型機にぶつければ一撃で落とせるので、体当たり役としても使える。
大型機の大飛龍は、最初に倒すと2000点。その後は自機がやられない限り、倒すたびに500点ずつ上がり、最大9000点になる。ザコを200機落とすごとに画面の端や下から小型機が上がってきて、撃つとボーナスキャラの弥七に変わり、取れば5000点が入る。
ファミコン版の評価と、巨大機・亜也虎
画面を覆う超大型爆撃機の亜也虎は、7面・15面・23面・31面に現れる。胴体と主翼から弾をばらまくが、動きは前後だけなので弾を当てること自体は難しくない。耐久力の高さに負けず、撃ち続けられるかが勝負になる。サイドファイターは亜也虎との戦いの直前に一時離脱する。
ファミコン版には、ショットボタンを押すと発射音だけが鳴って弾が出ないという現象もある。画面に出ている弾の数に関係なく起きるもので、陸と海の境目など背景の描き方も粗いと指摘されている。
『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票「ゲーム通信簿」では、30点満点で16.06点だった。1991年の同誌の付録カタログは、宙返りの新しさとゲームバランスの良さを評価する一方、画面のちらつきで敵や弾が見づらい点を難点に挙げている。
『1942』はいま遊べる?(Switch Online・中古相場)
Switch Online・アーケードアーカイブス・クラシックミニには未収録。ただしカプコン公式サイト「カプコンタウン」で、ファミコン版そのものがブラウザで遊べる(ページを離れると進行はリセット)。据置の公式復刻に入っている『1942』は、基本アーケード版なので混同注意。
『1942』の都市伝説・噂(裏取りなし枠)
情報元・参考資料
- カプコン公式「カプコンタウン」
- 『1942』ファミコン版 取扱説明書
- 4Gamer 岡本吉起インタビュー ほか
- Wikipedia『1942 (ゲーム)』
調べるときに参照したページ
