23本目
F1レース
1984年11月2日・ファミコン|開発秘話・当時の小ネタ全部載せ
153万本売れた任天堂のレースゲームが、今はどこでも遊べない。タイトルに"実名"を使ってしまったから——らしい。
🎮 F1レース(1984年11月2日/FC) を覚えてる?
目次
『F1レース』とは? 発売日・スペック早見
| 発売日 | 1984年11月2日 |
|---|---|
| 機種 | ファミコン |
| 発売元 | 任天堂 |
- ファミコン初のカーレースゲーム。153万本の大ヒット
- 時速416kmを超えると隠しターボ発動。現実のF1でも出たことのない497km/hへ
- 敵車に当たると大爆発。なのにペナルティはタイムロスだけ
そして12個目。この派手なゲームが、伝説のトンデモ漫画の"第1話"を飾っていた。
『F1レース』の開発秘話——真相はこうだった
153万本も売れたのに、本作はバーチャルコンソールにもSwitch Onlineにもミニファミコンにも入ったことがありません。理由は公式には語られていませんが——「F1」が登録商標であり、実名タイトルゆえに権利処理が難しいから、というのが有力な見方です。『ベースボール』『麻雀』と同じ”現実の名前をそのまま付けた”草創期の任天堂ソフト。その素直なネーミングが、40年後に自分の首を絞めることになるとは🏎️
『F1レース』の当時の小ネタ12連発
- ファミコン初のカーレースゲーム。売上153万本は初期タイトル屈指のヒットだシェア
- 開発にはHAL研究所時代の岩田聡——のちの任天堂社長——が関わっていた。『ピンボール』に続く"社長の若き日の仕事"だシェア
- 画面構成はナムコのアーケード『ポールポジション』を意識した作り。あの体感スピードを家庭に持ち込んだシェア
- 実は順位の概念がない。走った距離がそのままスコアになる、ハイスコア型のレースだったシェア
- 変速はLOWとHIの2段だけ。HIは380km/hあたりで伸びが鈍る——が、粘って416km/hに達すると一気に497km/hまで加速する「ハイパーターボ」が発動するシェア
- ハイパーターボ中はグリップも強化され、カーブを減速なしで曲がれた。説明書には一切書かれていない隠し仕様だシェア
- 当時の現実のF1は最高でも330km/h程度。400km/h超えは2006年の記録で、497km/hは今も人類未到達であるシェア
- ライバル車やポールに当たると大爆発。でもマシンは新品で即再開、実質ただのタイムロス。敵は"動く障害物"だったシェア
- コースは全10パターン。5番コースは富士スピードウェイを左右反転したような形、6番は鈴鹿サーキット似だったシェア
- 漫画『ファミコンロッキー』の記念すべき第1話の題材が本作。主人公はアクセル1秒間50連打でマシンを音速まで加速させて勝つ——もちろん実現不可能な創作技だシェア
- 作者は当初、実在のハイパーターボを決め手にする構想だった。だが担当編集に「地味」とダメ出しされて創作技路線に変更。これが後の「魔の二千機攻撃」など伝説の創作仕様群の原点になったシェア
- 1987年の『ファミコングランプリF1レース』、1990年のゲームボーイ版『F1レース』は、同じ名前でも本作とは別物であるシェア
『F1レース』はどんなゲーム? ルールと遊び方
フォーミュラカーを操り、制限時間内に規定の周回を走り切るレースゲームだ。1人用で、始める前に3段階の難易度から1つを選ぶ。コースを2周してゴールすれば次のコースへ進め、周回を重ねるごとに制限時間が加算される。タイマーが0になった時点でゲームオーバーだ。
変速はLOWとHIの2段で、この2つを切り替えながらスピードを調整する。コーナーで速度を出しすぎると横滑りするので、手前でスピードを落としてから曲がるのが基本だ。コースアウトしたり、ライバル車や路肩の障害物にぶつかったりすると、減速や停止でタイムを失う。
コースは全10種類で、オーバルのような単純な形から、実在のサーキットに似た複雑なレイアウトまでそろう。各難易度の5番目のコースには周回数の決まりがなく、時間が切れるまで走り続けることになる。難易度を上げるほどコースは複雑になり、制限時間との戦いも厳しくなる。
『F1レース』の開発 HAL研究所と『ポールポジション』
発売は1984年11月2日、型番はHVC-FR、定価は5,500円。開発はHAL研究所で、プロデューサーは上村雅之、プログラムは副島康成と岩田聡、音楽は金指英樹が担当した。容量は128キロビットのロムカセットだった。
カーブを曲がるときに道路がうねって見えるのは、ラスタースクロールという技法による。画面の上から下へ描く途中で、行ごとに表示位置をずらして道路を曲げて見せる仕組みだ。ファミコンではスプライト0番を目印にして、描画のタイミングを計っていた。
後ろから見下ろす画面構成や隠し要素には、ナムコのアーケード作品『ポールポジション』(1982年)の影響が強いとされる。のちに『ファミリーコンピュータMagazine』(1991年5月10日号付録)では、スピード感はあるが単調でもあると紹介された。
1984年11月2日は、ファミコンのソフトが一度に並んだ日でもある。任天堂からは本作と『4人打ち麻雀』、ナムコからは『パックマン』が同じ日に発売された。レース、テーブルゲーム、アーケード移植と、まったく違うジャンルが同時に店頭に並んだことになる。
『F1レース』のハイパーターボを出すコツ
隠しのハイパーターボを出す練習には、シンプルなオーバル形のコース1が向くとされる。ポイントは、HIギアのまま速度を落とさずに416km/hまで粘ることだ。発動するとエンジン音が甲高く変わるので、耳で確かめられる。
電撃オンラインの記事で紹介されたコース1での手順は、第2コーナーの出口手前でタイヤを鳴らさないようインを攻め、バックストレートではイン側の路肩にタイヤを半分ほど乗せて走るというものだ。第3コーナーの入口は、コースアウト覚悟で突っ込む。
ターボが出ても油断はできない。速度が上がるぶん、ライバル車にコーナーをふさがれると避けきれずにクラッシュしやすい。ゴールまで残りわずかの地点でライバル車に激突し、すべてが水の泡になることもある。発動後もライバル車の位置をよく見て、抜ける隙間を早めに探しておきたい。
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『F1レース』の都市伝説・噂(裏取りなし枠)
情報元・参考資料
- Wikipedia『F1レース (任天堂)』
- ゲームカタログ@Wiki『F1レース (FC)』
- レトロゲームの説明書保管庫『F1レース』
- 電撃オンライン「『F1 レース』ファミコン発売から41周年」
- chromagi『F1レース(HVC-FR)』
調べるときに参照したページ
- Wikipedia日本語版「F1レース (任天堂)」
- ファミリーコンピュータ『F1 Race』(HVC-FR)| クロマギ
- 電撃オンライン『56440』
- 任天堂『ニュースリリース : 2016年9月30日』
