35本目
サッカー
1985年4月9日・ファミコン|開発秘話・当時の小ネタ全部載せ
Jリーグ誕生の8年前、サッカー不毛の国で153万本売れたサッカーゲームがある。そして今のサッカーゲームの"当たり前"は、この1本が作った。
🎮 サッカー(1985年4月9日/FC) を覚えてる?
目次
『サッカー』とは? 発売日・スペック早見
| 発売日 | 1985年4月9日 |
|---|---|
| 機種 | ファミコン |
| 発売元 | 任天堂 |
- ファミコン初のサッカー。なのに1チーム6人制
- ハーフタイムにはチアガールのショータイム。しかもスキップ不可
- 出場国に強豪アルゼンチンなし、なぜかサッカー弱小のアメリカ入り
そして12個目。あなたが今のサッカーゲームで無意識にやっている"あの操作"の生みの親だ。
『サッカー』の開発秘話——真相はこうだった
Bボタンで「ボールに一番近い選手に操作を切り替える」——今やサッカーゲームの常識のこの仕組み、本作が確立したものです。ボールを持てばBでパス、Aでシュート。このシンプルな切替方式は、以後のほぼ全てのサッカーゲームに受け継がれました。さらに当時としては珍しくオフサイドまで完備。後年のサッカーゲームですらしばらく実装できなかった本格ルールを、1985年の時点で積んでいたのです⚽
『サッカー』の当時の小ネタ12連発
- 『ベースボール』『テニス』『ゴルフ』に続く"現実の名前そのまま"無印系スポーツの1本。ロムカセットとしては最後の無印だシェア
- 1チームは6人制。今で言うフットサルに近い人数だが、当時は誰も気にしなかったシェア
- 攻撃も守備も直感操作。ボールに触ればドリブル、走って触れば奪える。タックルの概念すらない潔さシェア
- 出場7カ国は日本・ブラジル・西ドイツ・フランス・スペイン・イギリス・アメリカ。強豪アルゼンチンやイタリア不在でサッカー弱小のアメリカ入り——当時の日本のサッカー認知度がうかがえるシェア
- 「イングランド」ではなく、ざっくり「イギリス」表記。おおらかな時代だったシェア
- 試合時間は15分・30分・45分ハーフから選択。ただし時計の進みは実時間の4倍速だシェア
- 同点で終わるとPK戦へ。ところがキーパーが有利すぎて、シュートが見えてから飛んでも止まってしまうシェア
- ハーフタイムにはチアガールが登場して約30秒のショータイム。試合そっちのけで休憩を心待ちにした人も多いシェア
- そのショー、スキップ不可。友達と連戦していると毎回フルで見せられるシェア
- 任天堂のスポーツゲームで試合中にBGMが流れるのは本作が初だったシェア
- 売上は世界196万本・国内153万本。Jリーグ誕生(1993年)の8年前の日本でこの数字は快挙だシェア
- 以後3年間、ファミコンのサッカーゲームは本作ただ1本だけだった。1988年の『エキサイティングサッカー』まで、日本の子どもはこのサッカーで戦い続けたシェア
ファミコン『サッカー』はどんなゲーム? ルールと操作方法
画面は横長のピッチを斜め上から見下ろす形で、ボールの動きに合わせて左右にスクロールする。1人用はコンピューターとの対戦、2人用は友達との対戦だ。試合前に使う国、難易度、試合時間を選ぶ。難易度は1〜5の5段階で、数字が大きいほどCPUの動きがうまくなる。7カ国は肌の色とユニフォームが違うだけで、能力の差はない。
攻撃では十字ボタンでドリブル、Bボタンでパス、Aボタンでシュートする。パスは頭上にアイコンが出ている味方へ飛び、受け手は十字ボタンで選べる。相手ゴールに近づくとゴール前に矢印が出るので、上下で狙う方向を決めてから蹴る。キックはパスとシュートの2種類だけで、ヘディングはない。
試合は前半と後半に分かれ、終了時に得点の多いチームが勝つ。画面の上には両チームの国名と得点、そして残り時間が表示されている。リードしているなら時間を使い、負けているなら早めに攻める。残り時間を見ながら戦い方を変えられるのも、本物のサッカーと同じだ。
守備ではBボタンを押すたびに操作する選手が切り替わり、ゴール前まで攻め込まれるとキーパーも動かせる。キーパーはボールに触れればそのままキャッチし、ペナルティエリアの外には出られない。ロスタイムはなく、同点ならPK戦に入る。5本ずつ蹴っても決着しなければ引き分けで終わる。
『サッカー』が出た1985年の任天堂と、その後の移植
発売は1985年4月9日。開発は任天堂と岩崎技研工業で、プロデューサーは生野鋼三、音楽は近藤浩治が担当した。近藤は同じ年に出た『スーパーマリオブラザーズ』の作曲者でもある。
同じ1985年には、業務用の『VS.サッカー』も稼働している。ファミコンの技術を使った任天堂のアーケード基板「VS.システム」向けの1本で、ゲームセンターでも同じサッカーが遊べた。さらに翌1986年2月21日にはディスクシステム版が発売され、カセットとディスクの両方で出回った。
海外ではヨーロッパで1987年1月、アメリカで同年3月に発売された。その後もゲームキューブ『どうぶつの森e+』のミニゲーム、Wii・Wii Uのバーチャルコンソールと形を変えて収録され続け、2018年からはNintendo Switch Onlineのファミコンラインナップに入っている。
『サッカー』を遊ぶときに知っておきたいルール
セットプレーにも細かい決まりがある。ゴールキック、スローイン、コーナーキックは、十字ボタンで受け手を選んでから蹴る(スローインは投げる)。間接フリーキックは直接ゴールを狙えないので、いったん味方へつなぐ必要がある。
ボールは地面を転がるだけで弾まない。そのためコーナーキックになる場面自体があまり起きない。PK戦では、キッカーは十字ボタンで前進しながら上下で狙いを決めてシュートし、キーパー側は十字ボタンを押した方向へ飛ぶ。
後年の『ファミリーコンピュータMagazine』(1991年5月10日号)では、2人対戦は白熱するが、1人用はCPUが弱く単調になりやすいと評された。1人で遊ぶならレベルを上げて挑み、友達がいるなら対戦で遊ぶと本作の持ち味が出やすい。
『サッカー』はいま遊べる?(Switch Online・中古相場)
Nintendo Switch Online(ファミコン)で配信中。チアガールのショーも完全収録だ。※2026年8月時点
『サッカー』の都市伝説・噂(裏取りなし枠)
情報元・参考資料
- Wikipedia『サッカー (任天堂)』
- ゲームカタログ@Wiki『サッカー (FC)』
- ミドルエッジ「当時日本初のサッカーゲームがファミコンで発売」
- 任天堂『サッカー』Wii U バーチャルコンソール電子説明書
調べるときに参照したページ
